ジム・ジャームッシュ

監督・脚本:ジム・ジャームッシュ

1953年1月22日、アメリカのオハイオ州アクロンに生まれる。ジム・ジャームッシュは長年、アメリカのインディペンデント映画界において唯一無二の存在としてみなされてきた。コロンビア大学にて著名な詩人、ケネス・コックやデヴィッド・シャピロとともに文学と詩を学んだ。フランスに留学中、パリの私立文化施設、シネマテーク・フランセーズに頻繁に訪れたことをきっかけに映画製作に情熱を燃やすようになり、アメリカに帰国後、ニューヨーク大学芸術学部の映画制作プログラムに参加して映画を学んだ。
そこでハリウッドの伝説的な映画監督、ニコラス・レイのアシスタントをつとめ、卒業制作作品として処女作『パーマネント・バケーション』(80)を発表。続く2作目の『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(84)がカンヌ国際映画祭カメラドールを受賞したことで、ジャームッシュは世界的に映画監督としての地位を確固たるものにした。その後も、『ダウン・バイ・ロー』(86)、『ミステリー・トレイン』(89)、『ナイト・オン・ザ・プラネット』(91)、『ゴースト・ドッグ』(99)など話題作を次々発表。『ブロークン・フラワーズ』(05)ではカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを受賞した。音楽シーンとの交流が深く、ジョン・ルーリー、トム・ウェイツ、ジョー・ストラマーなどミュージシャンをキャスティングすることも多い。イギー・ポップは『デッドマン』(95)、『コーヒー&シガレッツ』(03)に出演した。また、ニール・ヤング&クレイジー・ホースを題材にした『イヤー・オブ・ザ・ホース』(97)で初めて音楽ドキュメンタリーを手掛けた。今なおインディー精神を貫いて、作家性の強い作品を発表。今年8月26日には最新作『パターソン』の公開が控えている。

2017年9月2日(土)新宿シネマカリテほか全国順次公開