第71回ベルリン国際映画祭 金熊賞&観客賞ノミネート、第66回バリャドリッド国際映画祭 新人監督賞受賞、第34回ノイエ・ハイマート映画祭 作品賞受賞​、第17回チューリッヒ映画祭 国際長編映画賞特別賞受賞、国際長編映画賞ノミネート

映画『白い牛のバラッド』

男はなぜ、私の前に現れたのか男はなぜ、私の前に現れたのか
監督:ベタシュ・サナイハ、マリヤム・モガッダム 出演:マリヤム・モガッダム、アリレザ・サニファル、プーリア・ラヒミサム 2020年/イラン・フランス/ペルシア語/105分/1.85ビスタ/カラー/5.1ch/英題:Ballad of a White Cow/日本語字幕:齋藤敦子 配給:ロングライド
2月18日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
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イントロダクション

INTRODUCTION

罪と償いの果てに彼女が下した決断が心を揺さぶる-気鋭の女性監督が放つ衝撃の冤罪サスペンス

自国では上映中止ーー。イランからアスガー・ファルハディに続く新たな才能が誕生

カンヌ国際映画祭の常連監督であるアスガー・ファルハディらを輩出し、世界的に注目を集める中東のイランから衝撃的な映画が届けられた。第71回ベルリン国際映画祭金熊賞&観客賞にノミネートされた本作は、これが2度目のタッグ作となるベタシュ・サナイハ、マリヤム・モガッダムの共同監督作品である。主人公のミナは、愛する夫を1年前に冤罪で処刑されてしまった女性。女優として長いキャリアを持つモガッダムは主演を兼任し、女性差別的な法律や風習が残るイランの現状を描出。未亡人でシングルマザーでもあるミナの苦闘を通して、“女性の生きづらさ”という普遍的な共感を呼び起こすテーマを追求した。

しかも本作は、多くの観客が予想するような再生や癒やしのドラマではない。日本と同じく死刑制度が存在するイラン社会の不条理に切り込んだモガダム監督は、あらゆる観客の心を激しく揺さぶり、ショッキングな結末が待ち受ける冤罪サスペンスを完成させた。すでに国際的な評価を確立したアスガー・ファルハディ、『悪は存在せず』で第70回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したモハマド・ラスロフに続く、新たな才能の誕生を告げる一作である。なお自国ではイラン政府の検閲より正式な上映許可が下りず、3回しか上映されていない。

ストーリー

STORY

愛する人を冤罪で亡くした女の前に、
その男はなぜ現れたのか

その残酷な真実に触れたとき、あなたならどうしますか?

テヘランの牛乳工場で働きながら耳の聞こえない幼い娘ビタを育てるミナは、1年前に夫のババクを殺人罪で死刑に処せられたシングルマザー。
今なお喪失感に囚われている彼女は、裁判所から信じがたい事実を告げられる。ババクが告訴された殺人事件を再精査した結果、別の人物が真犯人だったというのだ。賠償金が支払われると聞いても納得できないミナは、担当判事アミニへの謝罪を求めるが門前払いされてしまう。理不尽な現実にあえぐミナに救いの手を差し伸べたのは、夫の旧友と称する中年男性レザだった。やがてミナとビタ、レザの3人は家族のように親密な関係を育んでいくが、レザはある重大な秘密を抱えていた。やがてその罪深き真実を知ったとき、ミナが最後に下した決断とは……。

スタッフ

STAFF
ベタシュ・サナイハ、マリヤム・モガッダム

監督・脚本

Behtash Sanaeeha

1978年、イラン・シーラーズ生まれ。土木工学の学位を取得後、短編映画、ドキュメンタリー、CMの脚本・監督を始め、テレビ向けのアニメシリーズ2本と映画1本を製作。イランの中流階級の苦悩を描いた長編映画デビュー作『Risk of Acid Rain』(2015)は、30以上の国際映画祭で上映された。次いで、アメリカとイランの和平を目指すエキセントリックなイラン人男性を追った長編ドキュメンタリー『The Invincible Diplomacy of Mr Naderi』(2017)をマリヤム・モガッダムと共同で監督。2018年には、スウェーデンのヨーテボリ国際映画祭でイングマール・ベルイマン賞の審査員を務めた。

監督・脚本・主演

Maryam Moghaddam

1970年、イラン・テヘラン生まれ。女優、脚本家、監督。スウェーデン・ヨーテボリのパフォーミング・アーツ・スクールを卒業。ヨーテボリ市立劇場など、スウェーデンの舞台で活躍。2013年のベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞したジャファル・パナヒとカンボジヤ・パルトヴィの『閉ざされたカーテン』など、数多くのイラン映画にも出演している。本作では主演のミナ役も務めている。

レビュー

review
アスガー・ファルハディとモハマド・ラスロフの傑作と並ぶ―IndieWire
何度も感情を揺さぶられる―Screen Daily
マリヤム・モガッダムは、孤独と決断の葛藤の間で揺れ動くミナの役を見事に演じている―Festival Scope
無実、罪悪感、贖罪、赦しについて複雑に構成された物語―Cineuropa