一枚の写真が世界を呼び覚ます一枚の写真が世界を呼び覚ます
自主上映のご案内 Blu-ray&DVD 2022.2.18(金)発売 映画『MINAMATA-ミナマタ-』公開記念 土本典昭監督作品特別上映 著名人らが絶賛!
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真田広之
國村隼
美波
加瀬亮
浅野忠信
岩瀬晶子
ビル・ナイ
COMMENT

コメント

*50音順、敬称略

アイリーン・美緒子・スミス(環境ジャーナリスト)

私の知るユージンは、決して諦めず、何があっても真実と向き合う人でした。何より大切にしていたことは、被写体と写真を受け止める側、両者への責任でした。その大切さを私は今改めて深く感じています。
映画を観た後、それぞれが感じたことを胸に自分の花を咲かせてほしいです。

石川武志(写真家)

ユージンは私に人生に必要なことを全て教えてくれた人。 私をアシスタントとしてではなく、一人の人間として接してくれました。
ユージン・スミスとアイリーンとの歴史的なプロジェクト「MINAMATA」に立ち会えたことは私の宝です。映画を通して、観客の皆様にもシェアして頂けたら嬉しいです。

磯野真穂(人類学者)

「なかったこと」にすれば、明日はとりあえず穏やかかもしれない。
でも「なかったこと」にしなければ未来に希望が灯るかもしれない。
これは「なかったこと」にすることを拒んだ人たちの壮絶な戦いの軌跡だ。

写真は撮られる者だけでなく、撮る者の魂すら奪う。
だから、本気で撮れ。

そう言い放つユージンの魂をこの映画から感じて欲しい。

いとうせいこう(作家・クリエイター)

いまだに終わっていない水俣問題と、世界中の公害と、企業と癒着する暴力との戦いを重厚な人間ドラマとしてえぐる。本来日本が作らねばならなかった映画だけど、それなら我々は別の国の、彼らに作りにくい問題をテーマ化するのだ。相互に。それがインターナショナルってもんだろう。

色川大吉(歴史学者)

アイリーンが夫ユージンとともに水俣で苦労を共にした姿は、私に強い印象を与えた。
その中でユージンが撮った「入浴中の母親が胎児性の水俣疾患者の娘を抱いている姿」は永く歴史に残る傑作だと思う。

岩波友紀(写真家/2020年ユージン・スミス賞受賞)

公害問題と同時に、傷を負い続けたひとりの写真家の物語。たった1枚の写真が、どれほどの時間と葛藤を費やして生まれたか。撮る人と撮られる人の関係を泥臭くも美しく、そして激しい水俣の事象が静かに描かれているからこそ、心に突き刺さってくるのです。

上野千鶴子(社会学者)

傷ついた人を記録する者も傷を負う−記録し記憶する営みは、こんなにも壮絶だ。
この呑んだくれの写真家に魅力を感じたアイリーンの気持ちがよくわかる。

宇垣美里(フリーアナウンサー)

傷だらけになりながらも魂をかけて撮影されたユージンの写真には水俣病患者とその家族の悲しみ、怒り、愛が克明に焼き映されていた
強いものが弱いものを痛めつけてる
その構造は四十数年経った今も何一つ変わっていない

内田樹(思想家・武道家)

われわれ日本人が決して忘れてはいけない出来事を愚直なまでにまっすぐにフィルムに焼き付けてくれたこの映画に対して、私たちは批評の言葉を口にする前に、まず『ありがとう』と感謝のひとことを告げるべきだろう。

おおたとしまさ(教育ジャーナリスト)

水俣病は知っていたが、水俣で何があったのかは知らなかった。ユージン・スミスは知っていたが、彼がどれほどの覚悟で水俣を撮ったのかは知らなかった。 映画を見たことがきっかけで、新版化された写真集を読み、初めて現在進行形の真実の輪郭がおぼろげながら見えた気がした。いままで何も知らなかった自分を恥じる。

加藤登紀子(歌手)

号泣しました、何年分も。私達の時代の罪深さに。水俣の地元の人たちの抑制された表情も、起こったことの酷さも、ものすごく伝わってきます。坂本龍一さんの音楽が素晴らしい!

金平茂紀(TVキャスター/記者)

写真家ユージン・スミスが半世紀以上前<水俣病>を活写し世界に報じていた事実。工業排水が、海を殺し、魚を汚し、その地に住む人々の健康を壊した事実。住民たちが立ち上がった事実。あなたは知っていますか。ジョニー・デップにユージンがのりうつっている。

黒柳徹子(女優・ユニセフ親善大使)

日本人でも、よくわからないミナマタの痛みを、カメラマンのユージン・スミスが教えてくれる。ユージンを演じるのはジョニー・デップ。ハリウッドのスターがオーラを消してやってくれているのだ。

斎藤幸平(経済思想家)

経済か、命か。命と自然を犠牲にしても利潤を貪る資本主義の暴力性に立ち向かったのは、草の根の市民運動だった。公害史は資本主義の暗黒史であり、絶望的状況を前にした懸命の市民運動の歴史でもある。だからこそ、「社会は変わらない」と嘆く前に、誰もが「Minamata」を学ばなければならないのだ。

関口宏(タレント)

時に「映像」は、知識や理屈を超えて「真実」に迫る表現を可能にします。「MINAMATA」はそれを如実に描ききりました。ドキュメンタリードラマという手法も良かったと思います。半世紀前に起こった「水俣」が、私の中に生々しく蘇りました。

田口ランディ(作家/「水俣 天地への祈り」)

水俣病事件を通して、世界中で起きている公害問題、環境汚染問題に光を当てる問題作。
国を超え共に人類の行く末を考えていこう、という、ジョニー・デップのメッセージを受け取った。コロナ時代の指針となる映画だ。

武田鉄矢(歌手・俳優)

美しい物語です。
勿論、水俣病訴訟に身を置いた報道写真家の体験ですから、重く怒りに満ちています。
しかし暗くない。水俣の人々の描き方が深く、美しいのです。痛ましい出来事の中に、これほど美しい人々がいたことに驚きます。

田原総一朗(ジャーナリスト)

コロナの時代が突きつけた問い――病に倒れた者にどう向き合うのか。国と企業から切り捨てられた水俣病患者たちの姿を活写した写真家ユージン・スミスと妻アイリーンが今、鮮やかに蘇る。僕は、静かに深く、奮い立っている。

南こうせつ(フォークシンガー)

たった一枚の写真が人の心を動かし、公害問題として世界中にメッセージした。戦後の豊かさの陰でMINAMATAは犠牲となった。その責任は、今地球上で暮らしているひとりひとりにある。もはや目を逸らしてはこの星の未来はない。

INTRODUCTION

イントロダクション

ジョニー・デップがキャリアの全てをかけて伝える
世界への警告と希望の光

伝説の写真家ユージン・スミスと水俣の
実話から生まれた衝撃の感動作

ジョニー・デップが、全世界に関わるある重大なメッセージをハリウッドから発信する。伝説の写真家ユージン・スミスと当時の妻が、1975年に発表した写真集「MINAMATA」の映画化だ。ユージン・スミスは、今尚注目される史上最も偉大なフォトジャーナリストの一人、そんな彼が日本の公害病“水俣病”を取材した写真集である。ジョニーは今もまだ続く水俣の危機に当てたスポットライトで、各国で同じ環境被害に苦しむ多くの人々をも照らし出そうと、主演し自らプロデューサーにも名乗り出た。共演は英国の名優ビル・ナイに、日本からは真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子と、国際的に高い評価を受ける実力派が集まった。また、音楽は産業公害に強い関心を持つ坂本龍一が同じ志を持つ者として引き受けた。

人々の暮らしに寄り添ったユージンの瞳とカメラを通して私たちが見るのは、闇に包まれた苦難の瞬間にも、光として浮かび上がる人間の命の輝きと美しい絆。警告と希望を焼き付けた、今こそ体験するべき一本が誕生した。

STORY

ストーリー

1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する写真家の一人と称えられたユージン・スミスは、今では酒に溺れ荒んだ生活を送っていた。そんな時、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。水銀に冒され歩くことも話すことも出来ない子供たち、激化する抗議運動、それを力で押さえつける工場側。そんな光景に驚きながらも冷静にシャッターを切り続けるユージンだったが、ある事がきっかけで自身も危険な反撃にあう。追い詰められたユージンは、水俣病と共に生きる人々にある提案をし、彼自身の人生と世界を変える写真を撮る──

CAST

キャスト

JOHNNY
DEPP

W・ユージン・スミス役W.EUGENE SMITH

ジョニー・デップ

1963年6月9日、アメリカ・ケンタッキー州オーエンズボロ生まれ。6歳の時にフロリダに移り住み、高校卒業と同時にロック・スターを目指しロサンゼルスへ渡る。そこで知り合ったニコラス・ケイジの勧めにより俳優を目指し『エルム街の悪夢』(84/ウェス・クレイヴン監督)でスクリーンデビュー。その後TVシリーズ「21ジャンプ・ストリート」で注目を集め、『クライ・ベイビー』(90/ジョン・ウォーターズ監督)で映画初主演。同年、長年の名コンビとなるティム・バートン監督のファンタジー『シザーハンズ』に主演し人気を確立した。以後、『ギルバート・グレイプ』(93/ラッセ・ハルストレム監督)、『エド・ウッド』(94/ティム・バートン監督)、『デッドマン』(95/ジム・ジャームッシュ監督)、『ラスベガスをやっつけろ』(98/テリー・ギリアム監督)など作家性の強い作品に好んで出演し、ハリウッドきっての実力派俳優として活躍。『ブレイブ』(97/ジョニー・デップ監督)では監督、脚本、主演を手がける。デップの名を一躍世界中に広めた大ヒットシリーズの第1作『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(03/ゴア・ヴァービンスキー監督)では、映画俳優組合(SAG)賞とエンパイア賞を受賞、アカデミー賞®主演男優賞に初めてノミネートを果たす。彼が演じた海賊ジャック・スパロウは瞬く間にスクリーンの人気者となる。2004年にはGKフィルムズと製作契約を結び、姉クリスティ・デムブロウスキーと共に製作会社インフィニタム・ニヒルを設立し、自身が主演の『ラム・ダイアリー』(11/ブルース・ロビンソン監督)や、マーティン・スコセッシ監督作『ヒューゴの不思議な発明』(11)などプロデュース業も精力的に行う。その後も『チャーリーとチョコレート工場』(05/ティム・バートン監督)、『アリス・イン・ワンダーランド』(10/ティム・バートン監督)、『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(18/デヴィッド・イェーツ監督)などで様々なキャラクターを自在に演じ分け、大ヒットに導く。人気実力ともにトップの映画スターとして君臨する。本作では、プロデューサーと主演を務めた。

HIROYUKI
SANADA

ヤマザキ・ミツオ役

真田広之

1960年10月12日、東京都生まれ。子役でデビューし、数多くのTVドラマ、映画に出演。米国アカデミー賞®外国語映画賞にノミネートされた『たそがれ清兵衛』(02/山田洋次監督)を経て、『ラスト サムライ』(03/エドワード・ズウィック監督)でハリウッド作品へ。その後も、『ラッシュアワー3』(07/ブレット・ラトナー監督) 、『最終目的地』(12/ジェームズ・アイヴォリー監督)、『ウルヴァリン:SAMURAI』(13/ジェームズ・マンゴールド監督)、『47 RONIN』(13/カール・リンシュ監督)、『ライフ』(17/ダニエル・エスピノーサ監督)『アベンジャーズ/エンドゲーム』(19/アンソニー&ジョー・ルッソ監督) などに出演。これまで国内外50本以上の映画に出演している。最新作には、Netflix映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』(21/ザック・スナイダー監督)、『モータルコンバット』(21/サイモン・マッコイド監督)、待機作にはデヴィッド・リーチ監督作『Bullet Train』がある。舞台にも多く出演しており、イギリスで公演されたロイヤル・シェイクスピア・カンパニー「リア王」(99-00/蜷川幸雄演出)の演技に対して、名誉大英帝国勲章第5位を授与された。

JUN
KUNIMURA

ノジマ・ジュンイチ役

國村隼

1955年11月16日、熊本県生まれ。97年に『萌の朱雀』で映画初主演以降、国内外の映画を中心に、ドラマ・舞台・ナレ-ションなど幅広く活躍する。主な映画出演作は『アウトレイジ』(10/北野武監督)、『そして父になる』(13/是枝裕和監督)、『地獄でなぜ悪い』(13/園子温監督)、『シン・ゴジラ』(16/庵野秀明総監督)、『パンク侍、斬られて候』(18/石井岳龍監督)、『かぞくいろ-RAILWAYS わたしたちの出発-』(18/𠮷田康弘 監督)、『アルキメデスの大戦』(19/山崎貴監督)、『ステップ』(20/飯塚健監督)、『樹海村』(21/清水崇監督)、『騙し絵の牙』(21/吉田大八監督)など話題作・大作への出演が続いている。今後は『映画太陽の子』(21.8月/黒崎博監督)、Netflix『KATE(原題)』(21/セドリック・ニコラ ス=トロイアン監督)などが控えている。『キル・ビル vol.1』(03/クエンティン・タランティーノ監督)、『マンハント』(17/ジョン・ウー監督)、『ミッドウェイ』(19/ローランド・エメリッヒ監督)など海外作品への出演も多く、Netflix 全世界配信ドラマ「全裸監督 シーズン2」(21.6月/武正晴総監督)にも出演。17年に日本でも公開され大きな話題となった、韓国映画『哭声/コクソン』(16/ナ・ホンジン監督)では、第37回青龍映画賞の男優助演賞と 人気スター賞をW受賞すると共に『2016 APAN STAR AWARDS』 特別俳優賞も受賞し鮮烈な印象を残した。

MINAMI

アイリーン役

美波

1986年9月22日、東京都生まれ。母が日本人、父がフランス人。映画好きの父の影響で役者を目指す。映画『バトル・ロワイアル』(00/深作欣二監督)でスクリーンデビュー。野田秀樹演出舞台「贋作・罪と罰」(05)、蜷川幸雄演出舞台「エレンディラ」(07)のエレンディラ役に抜擢されて以降、栗山民也、長塚圭史、串田和美、白井晃など日本を代表する演出家の舞台へ出演。2003年には資生堂『マジョリカ マジョルカ』の イメージキャラクターに抜擢され、その後8年間務め注目を浴びる。また数多くのドラマや映画にも出演しており、ドラマ『有閑倶楽部』(07/NTV)、『人間昆虫記』(11/wowow)や、映画『さくらん』(07/蜷川実花監督)、『乱暴と待機』(10/冨永昌敬監督)、『Vision』(18/河瀬直美監督)、『ばるぼら』(19/手塚眞監督)などの代表作がある。2014年、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員のメンバーに選出され、フランス・パリのジャック・ルコック国際演劇学校に1年在籍し、役者、アーティストとして活動する。同時に絵や表現に力を入れており、積極的に個展やパフォーマンスを行いボーダーレスな表現者を目指している。2021年7月に帝国ホテルプラザにて個展を開催。現在は東京、パリ、ロサンゼルスを拠点に日、仏、英のトリリンガルを生かし国内外の様々な映画に出演している。『リービング・ラスベガス』を手掛けたマイク・フィギス監督の新作『マザー・タング(原題) / Mother Tongue』の出演が決まっている。

RYO
KASE

キヨシ役

加瀬亮

1974年11月9日、神奈川県生まれ。生後まもなく渡米し7歳までアメリカ合衆国のワシントン州で過ごす。2000年にスクリーンデビュー。2004年公開の『アンテナ』(熊切和嘉監督)で映画初主演を果たして以降、『硫黄島からの手紙』(06/クリント・イーストウッド監督)、『それでもボクはやってない』(07/周防正行監督)、『アウトレイジ』(10/北野武監督)、『永遠の僕たち』(11/ガス・ヴァン・サント監督)、『ライク・サムワン・ イン・ラブ』(12/アッバス・キアロスタミ監督)、『ペコロスの母に会いに行く』(13/森崎東監督)、『自由が丘で』(14/ホン・サンス監督)、『沈黙-サイレンス-』(16/マーティン・スコセッシ監督)、「ありふれた奇跡」(09/山田太一脚本)、『SPEC』シリーズ(10-13/堤幸彦監督)など映画を中心にテレビドラマ、CM、舞台等、メジャー、インディペンデントを問わず、国内外の作品に出演。主な受賞に第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、第50回ブルーリボン賞、第32回報知映画賞、第14回アジア・フィルム・アワード最優秀助演男優賞がある。第70回ベルリン国際映画祭エンカウンターズ部門で最優秀長編映画に選ばれた8時間の映画C.W.ウィンター、アンダース・エドストローム監督『The Works and Days』の公開が控えている。

TADANOBU
ASANO

マツムラ・タツオ役

浅野忠信

1973年11月27日、神奈川県生まれ。『バタアシ金魚』(90/松岡錠司監督)でスクリーンデビュー。以降、国内外の作品に多数出演。主演作『モンゴル』(07/セルゲイ・ボドロフ監督)が米国アカデミー賞®︎外国語映画賞にノミネートされ話題となる。『マイティ・ソー』(11/ケネス・ブラナー監督)でハリウッドデビュー、続編(13・17)にも出演。近年の主な出演作に『私の男』(14/熊切和嘉監督)、『寄生獣』シリーズ(14.15/山崎貴監督)、『岸辺の旅』(15/黒沢清監督)、『母と暮らせば』(15/山田洋次監督)、『淵に立つ』(16/深田晃司監督)、『新宿スワンⅡ』(17/園子温監督)、『沈黙-サイレンス-』(16/マーティン・スコセッシ監督)、『幼な子われらに生まれ』(17/三島有紀子監督)、『アウトサイダー』(18/マーチン・サントフリート監督)、『パンク侍、斬られて候』(18/石井岳龍監督)、『ミッドウェイ』(19/ローランド・エメリッヒ監督)、『日本独立』(20/伊藤俊也監督)、『モータルコンバット』(21/サイモン・マッコイド監督)、『唐人街探偵 東京MISSION』(21/チェン・スーチェン監督)などに出演。

AKIKO
IWASE

マツムラ・マサコ役

岩瀬晶子

9月15日、栃木県生まれ。高校卒業後渡米し、名門バージニア州立ウィリアム&メアリー大学を卒業。メキシコでのボランティア活動を経て帰国後、舞台俳優を志し劇団の養成所で学ぶ。様々な舞台に出演したのち、2008年に自ら企画・脚本・出演するプロデュース劇団「日穏-bion-」(びおん)を立ち上げ、年に1、2回のペースで公演を行っている。近年は活動の場を映像作品にも広げ、『燦燦』(13/外山文治監督)、『JUKAI -樹海-』(16/ジェイソン・ザダ監督)、『二宮金次郎』(19/五十嵐匠監督)等に出演。リドリー・スコット製作総指揮のNetflix映画『アースクエイクバード』(19/ウォッシュ・ウェストモアランド監督)ではオスカー女優アリシア・ヴィキャンデルの友人役で出演している。また作家として人気テレビドラマや劇団青年座公演等の脚本を手掛けるほか、中編映画『月の海』(21/萩生田宏治監督)の製作、脚本、主演を務めるなど、マルチに活動している。本作への出演が決まってから2 度水俣を訪問し、被害者の方々から話を聞いてその想いを胸に撮影に挑んだ。

BILL
NIGHY

ロバート・"ボブ"・ヘイズ役

ビル・ナイ

1949年12月12日、イギリス・サリー州生まれ。舞台役者としてキャリアをスタートさせ、『ラブ・アクチュアリー』(03/リチャード・カーティス監督)で英国アカデミー賞®︎助演男優賞他多数の賞を受賞、テレビ映画『ナターシャの歌に』(05/スティーヴン・ポリアコフ監督)でゴールデン・グローブ賞を受賞。『ある日、ダウニング街で』(05/デヴィッド・イェーツ監督)、『MI5:消された機密ファイル』(11/デヴィッド・ヘア監督)でもゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。本作のジョニー・デップとは、『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』(06/ゴア・ヴァービンスキー監督)、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(07/ゴア・ヴァービンスキー監督)で共演。デップ演じるジャック・スパロウの宿敵デイヴィ・ジョーンズ役を演じた。その他の出演作として『パイレーツ・ ロック』(09/リチャード・カーティス監督)、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(11/ジョン・マッデン監督)、『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(13/リチャード・カーティス監督)などがある。

STAFF

スタッフ

ANDREW
LEVITAS

監督/脚本/プロデューサー

アンドリュー・レヴィタス

1977年、アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ニューヨーク大学卒業後、画家・彫刻家として活躍し、2008年には、権威ある国民美術協会の展覧会に受け入れられた数少ないアメリカ人アーティストの一人となる栄誉を受けた。近年の展覧会としては、バークレー・スクエア(ロンドン)のPHILLIPSで開催された単独アーティストによる初の個展「Metalwork Photography®︎: A Survey / Works by Andrew Levitas」、マンハッタンのPhillips de Pury & Co.で開催された「Metalwork Photography®︎: Sculptures」などがある。近年、ウェールズ国立博物館や英国首相官邸などに作品が収蔵され、話題を呼んだ。映画のキャリアとしては、映画制作会社メタルワーク・ピクチャーズを立ち上げ、『Lullaby』(14・原題)で長編監督デビューを果たし、『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』(18)、『Georgetown』(19・原題)のプロデューサーを務めた。その他の活動として、アフリカ全土で野生生物の保護を推進するために設立された非営利団体Tusk Trustの大使を務め、現在ではニューヨーク大学で教鞭を執るなど、幅広く活躍している。

DAVID K.
KESSLER

脚本

デヴィッド・K・ケスラー

1977年、アメリカ・ペンシルヴァニア州生まれ。パーソンズ美術大学を卒業後、広告代理店でグラフィックデザイナーとして働き、本の表紙や映画のポスターなどのデザインを手掛けた。2000年になると、拠点をロサンゼルスに移し、スタンダップコメディアンとして活動。その後、実話や伝記、書籍、回顧録などを基にした脚本を中心に執筆するようになり、本作で長編映画の脚本を初めて担当。最新作にはジョン・レノンとオノ・ヨーコの国外退去措置に対抗した移民弁護士リオン・ワイルズを描く伝記映画『Dreamers』(21・原題)などがある。

RYUICHI
SAKAMOTO

音楽

坂本龍一

1952年、東京都生まれ。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。 同年『YELLOW MAGIC ORCHESTRA(YMO)』を結成。 散開後も多方面で活躍。映画『戦場のメリークリスマス』(83/ 大島渚監督作品)で英国アカデミー賞®︎を、映画『ラストエンペラー』(87/ベルナルド・ベルトルッチ監督作品)の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞、他を受賞。常に革新的なサウンドを追求する姿勢は世界的評価を得ている。 環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」の創設、「stop rokkasho」、「NO NUKES」などの活動で脱原発支持を表明、また「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど音楽を通じた東北地方太平洋沖地震被災者支援活動も行っている。2013年 山口情報芸術センター(YCAM)10周年事業のアーティスティック・ディレクター、2014年には「札幌国際芸術祭 2014」のゲストディレクターに就任。2017年には8年ぶりとなるソロアルバム『async』を発表し、「設置音楽展」と題して『async』を主題とするインスタレーション作品展を開催。2018年 韓国・ソウルに完成したアートスペースpiknicにおいて複数のインスタレーション作品を展示した「Life, Life」展を開催し、6万人以上を動員した。2021年3月にはこれまで発表されたインスタレーション作品を集めた大規模展示「Ryuichi Sakamoto: seeing sound, hearing time」を中国・北京の美術館 M WOODS HUTONG(木木美術館)でスタート、同年6月には1999年のオペラ「LIFE」に次ぐ新作舞台作品「TIME」がHolland Festivalで世界初演されるなど、音楽表現に留まることなく、アート界への越境も積極的に行っている。主な映画音楽の作品に、『シェルタリング・スカイ』(90)、『ハイヒール』(91)、『ファム・ファタール』(02)、『母と暮せば』(15)、『レ ヴェナント:蘇えりし者』(15)、『怒り』(16)、『天命の城』(17)、『あなたの顔』(18)『約束の宇宙(そら)』(19)などがある

坂本龍一氏よりコメント

ミナマタに悲劇をもたらしたことと同じことが、その後も世界中で起きていると思います。
その意味でミナマタは決して過去のことではないという気持ちで音楽を担当しました。

photo by Takeshi Ishikawa © Ishikawa Takeshi

ORIGINAL

ユージン・スミス&
アイリーン・美緒子・スミス

W. EUGENE
SMITH

ウィリアム・ユージン・スミス

1918年12月30日、アメリカ・カンザス州ウィチタ生まれ。高校在学中から地元の新聞に写真を発表し、1936年ノートルダム大学に入学するも半年で中退し、翌年にニューヨーク・インスティチュート・オブ・フォトグラファーに編入。同年「ニューズウィーク」誌のカメラマンとなり、続いて「LIFE」誌のカメラマンとなる。1941年、太平洋戦争が勃発し、「フライング」の特派員として戦地に向かう。サイパン、沖縄、硫黄島などの戦地で取材を重ねる。1945年、沖縄戦で砲弾の爆風を受け重傷を負い、2年間カメラマンとしての仕事を休業する。その後、復帰したスミスは「楽園へのあゆみ」、「カントリー・ドクター」、「スペインの村」、「助産師モード」など数多くの優れたフォト・エッセイを「LIFE」誌に発表。1954年、「LIFE」を辞め、翌年に世界的写真家集団「マグナム・フォト」に加わる。1959年、「ポピュラー・フォトグラフィー」誌より世界の十大写真家の一人に選出。1961年9月日立製作所のPR撮影のため来日し、1年間日立市に滞在する。1971年8月、写真展 「真実こそわが友」を新宿・小田急百貨店で開催するため再び来日。同年アイリーンと結婚し、水俣市に移住。3年間水俣市に暮らしながら水俣病の問題を取材。1972年には五井事件に巻き込まれ重傷を追った。1975年、アイリーンとの連名による写真集「MINAMATA」がアメリカで出版され、世界中で大反響を呼んだ。翌年、スミスはロバート・キャパ賞を受賞。アイリーンと離婚し11月、アリゾナ大学の写真教授になるため、アリゾナ州ツーソンに移る。1977年末、脳溢血の発作で倒れ、1978年10月15日、二度目の脳溢血の発作により死去。享年59歳。写真集「MINAMATA」がスミスの遺作となった。

AILEEN MIOKO
SMITH

アイリーン・美緒子・スミス

1950年、東京生まれ。アメリカ人の父親と日本人の母親をもつ。1968年、スタンフォード大学入学。1970年に、語学力を生かして通訳者として富士フイルムのコマーシャル制作の仕事に携わりユージン・スミスと出会い、結婚後すぐに水俣に移住。1983年コロンビア大学にて環境科学の修士号取得。1991年、環境市民団体グリーン・アクション設立。