監督インタビュー

ドクター・ルースのことはいつ知りましたか? ドクター・ルースのことはいつ知りましたか?

僕が育った1980年~90年代、ドクター・ルースはセックス・セラピストとしてテレビやラジオで大活躍していたので、リアルタイムで見ていました。

ドクター・ルースに出演オファーした時の反応はいかがでしたか? ドクター・ルースに出演オファーした時の反応はいかがでしたか?

2年前にドクター・ルースと夕食をご一緒する機会に恵まれ、もうすぐ90歳とは思えないほど精力的に活動している姿とトークに魅了されました。きっと、彼女の今を追ったら最高に楽しいドキュメンタリーになると直感しましたね。その後、ホロコーストの生存者だと知り、「映画を作らなくては!」と使命感にも似た思いでオファーしました。

彼女はこれまでドキュメンタリーの企画を断り続けていましたが、90歳になるにあたり、家族に人生を語り継ぎ、アメリカの社会に正しい性教育をもたらした、自身の役割を記録する必要があると考えたようなのです。実は撮影前の取り決めでは、彼女の家族は撮影NGだったんですよ。アメリカで最も有名なセックス・セラピストである自分の評判に、家族が縛られないようにと心配していたようです。幸運なことに撮影から数ヶ月経ち、家族との会話を少しずつ撮影させてもらえるようになり、感動的な場面を撮影することができました。

撮影の裏側を教えてください。 撮影の裏側を教えてください。

ドクター・ルースが撮影を快諾してくれたからには、どこにでも飛んで行くと覚悟を決めて、最初の1年間は彼女の多忙なスケジュールにあわせて世界中をくっついて回りましたが、僕よりエネルギッシュで動きが早くて、カメラマンもついていくのに必死でした!あの時は彼女の人生に飛び入り参加した感じでしたね。

監督:ライアン・ホワイト

2010年に2人の元サッカー選手がボール1つで世界25カ国のサッカーファンと交流する、爽やかなドキュメンタリー『Pelada』(未)で監督デビュー。13年にはビートルズの元秘書だった女性が思い出を語る『愛しのフリーダ』が日本でも公開された。エミー賞にノミネートされた衝撃のドキュメンタリーシリーズ『キーパーズ』がNetflixで公開中。現在、強い女性に焦点を当てたドキュメンタリー映画とテレビシリーズを撮影している。