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INTRODUCTION

イングランド北西部に広がる湖水地方は、イギリスで最も風光明媚なリゾート地として知られる。その起伏に富んだ美しい自然の風景をカメラに収めた本作は、日本人キャストとイギリスの新鋭監督パトリック・ディキンソンがタッグを組んだ国際的な合作プロジェクト。東京からイギリスへと舞台を移しながら、家族の愛と再生を紡ぎ上げたロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマである。ワールドプレミアとなった第18回ローマ国際映画祭では絶賛を博し、最優秀初長編作品賞に輝く快挙を達成した。

INTRODUCTION

心を閉ざしてきた父が、本当に伝えたかったこととは—

亡き妻<母>に導かれたイギリスの地で、 新たな一歩を踏み出そうとする家族の物語

イングランド北西部に広がる湖水地方は、イギリスで最も風光明媚なリゾート地として知られる。その起伏に富んだ美しい自然の風景をカメラに収めた本作は、日本人キャストとイギリスの新鋭監督パトリック・ディキンソンがタッグを組んだ国際的な合作プロジェクト。東京からイギリスへと舞台を移しながら、家族の愛と再生を紡ぎ上げたロードムービー仕立てのヒューマン・ドラマである。ワールドプレミアとなった第18回ローマ国際映画祭では絶賛を博し、最優秀初長編作品賞に輝く快挙を達成した。

リリー・フランキー × 錦戸亮 × 木村多江 × 高梨臨
切なくも愛おしい実力派キャストのアンサンブル

心を閉ざしてきた不器用な父と、ずっと顧みられなかった息子が、本当に伝えたかった大切なこととは何なのか。妻であり母親でもあった亡き女性に導かれて異国の地を訪れた父子の物語は、贖罪や和解といった普遍的なテーマを探求しながら、新たな一歩を踏み出そうとする家族の姿を映し出す。その心の軌跡を体現するのは、主演のリリー・フランキー、錦戸亮、木村多江、高梨臨という実力派俳優たち。切なくも愛おしい旅の果てにスクリーンを満たす清らかな情感が、さざ波のように観る者の胸に染み入る珠玉作が誕生した。

STORY

東京からイギリスの湖水地方へ、亡き妻の願いを叶えるための旅

60代の作家、大島兼三郎の最愛の妻、明子が、闘病生活の末に息を引き取った。埋めようのない喪失感に打ちひしがれた兼三郎は、生前の明子が寺の住職に託した一通の手紙を受け取る。そこには明子が愛したイギリスのウィンダミア湖に、遺灰をまいてほしいという最後の願いが記されていた。兼三郎は遺言を叶えるために、長らく疎遠だった息子の慧とその妻さつき、4歳の孫エミとともにイギリスへ旅立つ。しかし互いにわだかまりを抱えた兼三郎と慧は事あるごとに衝突し、単身ロンドンから湖水地方に向かった兼三郎は、その途中で道標を失ってしまい……。

CAST

リリー・フランキー
1963年生まれ、福岡県出身。『ぐるりのこと。』(08)で木村多江とともに映画初主演を務め、ブルーリボン賞新人賞を受賞。その後『凶悪』(13)で第37回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、『そして父になる』(13)は最優秀助演男優賞など多数受賞。第71回カンヌ国際映画祭では、主演を務めた『万引き家族』(18)がパルムドールを受賞。近年の主な出演作品は『ちひろさん』(23)、『アンダーカレント』(23)、『アナログ』(23)など。イラストやデザインを手掛けるほか、文筆、写真、作詞・作曲、俳優など、多分野で活動。
錦戸 亮
(にしきど りょう)
1984年生まれ、大阪府出身。俳優として数々のドラマや映画で主演を務める。2019年よりソロ活動をスタート。自主主催レーベルNOMAD RECORDSより、1sアルバム『NOMAD』をリリース。すべての作詞・作曲・プロデュースを手掛け、オリコン週間アルバムランキングで1位を獲得。ソロライブ活動を精力的に行い4年間で100公演以上開催。2023年俳優としては、TBS制作によるNetflixシリーズのドラマ『離婚しようよ』、NHKプレミアムドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』に出演。
木村 多江
(きむら たえ)
1971年生まれ、東京都出身。『ぐるりのこと。』(08)でリリー・フランキーとともに映画初主演を務め、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞に輝く。『ゼロの焦点』(09)で第33回日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。主な出演作品は『東京島』(10)、『ユリゴコロ』(17)、『あゝ、荒野』(17)、『グッドバイ〜嘘からはじまる人生喜劇〜』(20)、『一度死んでみた』(20)、『あなたの番です 劇場版』(21)、『前科者』(22)、「とと姉ちゃん」(16)など。 Netflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」が配信を予定している。
高梨 臨
(たかなし りん)
1988年生まれ、千葉県出身。2008年、映画『GOTH』でヒロインを演じ、映画デビュー。2012年、第65回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にノミネートされたアッバス・キアロスタミ監督作『ライク・サムワン・イン・ラブ』に主演。主な出演作品は『種まく旅人~夢のつぎ木~』(16)、「花子とアン」(14)、「恋がヘタでも生きてます」(17)、「西郷どん」(18)、「VIVANT」(23)、「単身花日」(23) 、「夫を社会的に抹殺する5つの方法 Season2」(24)など。モデルとしても活躍し、2017年からファッション雑誌「andGIRL」のレギュラーモデルを務めている。

DIRECTOR

パトリック・ディキンソン
Patrick Dickinson
イギリス・アイルランド出身。作家・監督。オックスフォード大学と早稲田大学で日本映画を学び、映画評論家・歴史家の故ドナルド・リチー氏の指導を受ける。2011年「SOON」、2012年「FATHER」、卒業制作「USAGI-SAN」(13)を含む、数多くの短編映画を撮影し、BAFTA US Special Jury Awardを受賞。世界30の映画祭で上映され、ヨーロッパで唯一の学生エミー賞(ドラマ部門)を受賞した。
2014年、京都フィルムメーカーズラボに参加し、東映京都撮影所と日本の短編映画「OKYO MONOGATARI」を監督。その後、BBCやNetflixでテレビシリーズのプロデューサー、エグゼクティブ・プロデューサーを務める。
『コットンテール』は、日本とイギリス両国での、監督自身の物語に動機づけされた作品で、長編監督デビュー作となる。