


『トラフィック』にてアカデミー賞®4部門を制覇し、第一線で活躍し続けるスティーヴン・ソダーバーグ監督。大人気シリーズ『オーシャンズ』3部作、新種ウイルスが感染拡大し人類を脅かす恐怖を描いた『コンテイジョン』など、幅広いジャンルの作品を手掛けてきたソダーバーグ監督が初めて挑戦したホラー作品が『プレゼンス 存在』だ。『ジュラシック・パーク』『ミッション:インポッシブル』ほか映画史に残る数多くの名作を手掛けた脚本家デヴィッド・コープとタッグを組み、今までに見たことのない新感覚ゴースト・ストーリーを創り上げた。2024年サンダンス映画祭でプレミア上映され、アメリカの気鋭スタジオNEONが配給権を獲得。1月24日から全米公開され、現在スマッシュ・ヒット中。
本作の全編【幽霊目線】という画期的なアイデアは「もし私がその“存在”なら何を見るだろう?」と考えた監督自身によるもの。撮影も監督本人が担当し、カメラは幽霊が自分の不安により震えながら歩き周り、家族の悲劇に驚き、苦悩する目線で動き回る。観客はいつしか「それ」に引き込まれ、幽霊と一体化してしまう!スクリーンでその迫力を体感してください。
初監督作であり、脚本も手掛けた『セックスと嘘とビデオテープ』(1989)で1989年カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞。また同年、米アカデミー賞最優秀脚本賞にノミネート。2001年、監督を務めた『トラフィック』(2000)で米アカデミー賞を受賞。さらに同年、『エリン・ブロコビッチ』(2000)でも同賞にノミネートされた。現在もハリウッド第一線で活躍し続け、脚本家・プロデューサー・撮影監督・編集者もこなす多彩な顔を持つ。
監督作の主な作品として『KAFKA/迷宮の悪夢』(1991)、『わが街 セントルイス』(1993・未)、『蒼い記憶』 (1995)、『グレイズ・アナトミー』『スキゾポリス』(共に1996)、『アウト・オブ・サイト』(1998)、『イギリスから来た男』(1999)、『オーシャンズ』3部作(2001,04,07)、『ソラリス』『フル・フロンタル』(共に2002)、オムニバス映画『愛の神、エロス』(2004) の1エピソード『エロスの悪戯~ペンローズの悩み』、『Bubble/バブル』(2005)、『さらば、ベルリン』(2006)、『チェ』2部作(2008)、『インフォーマント!』(2009)、『And Everything Is Going Fine』(2010)、『エージェント・マロリー』『コンテイジョン』(共に2011)、『マジック・マイク』(2012)、『サイド・エフェクト』(2013)、Cinemax 放送のTVシリーズ「The Knick/ザ・ニック」(2014~15)、『ローガン・ラッキー』(2017)、HBO放送のミニシリーズ「モザイク ~誰がオリヴィア・レイクを殺したか」(2018)、『アンセイン ~狂気の真実~』(2018・未)、『サ・ランドロマット ーパナマ文書流出ー』『ハイ・フライング・バード ー目指せバスケの頂点ー』(共に2019・未)、『レット・ゼム・オール・トーク』(2020・未)、HBO Maxで公開された『クライング・ゲーム』(2021・未)、『KIMI/サイバー・トラップ』(2022・未)、『マジック・マイク ラストダンス』(2023)、HBO Maxオリジナルドラマシリーズ「フル・サークル」(2023)などがある。2013年5月にHBO放送でTV映画としてプレミア放送された『恋するリベラーチェ(2013)でメガホンを執り、2013年度エミー賞を受賞した。
監督最新作は、2025年3月に全米公開予定、ケイト・ブランシェットとマイケル・ファスベンダー主演のスパイスリラー『Black Bag』(原題)。脚本は、本作に引き続きデヴィッド・コープが担当。
30本以上の映画の脚本を執筆または共同執筆し、映画史に残る数々の名作を手掛ける。主な作品に『アパートメント・ゼロ』(1988)、『バッド・インフルエンス/悪影響』(1990)、『永遠に美しく…』(1992)、『カリートの道』(1993)、『ジュラシック・パーク』(1993)、『ザ・ペーパー』(1994)、『ミッション:インポッシブル』(1996)、『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、『スネーク・アイズ』(1998)、『パニック・ルーム』(2002)、『スパイダーマン』(2002)、『宇宙戦争』(2005)、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008)、『天使と悪魔』(2009)、『インフェルノ』(2016)、『KIMI/サイバー・トラップ』(2022)、『JURASSIC WORLD REBIRTH(原題)』(2025)、『BLACK BAG(原題)』(2025)など。
1968年アメリカ出身。移民である生化学者の母と土木技師の父の間に産まれる。『ザ・エージェント』(1996)、で映画デビュー。その後多数の映画、TVドラマに出演。主な作品として「チャーリーズ・エンジェル」シリーズ(2000〜2003)、『キル・ビル』(2000)、『シカゴ』(2002)、『ラッキーナンバー7』(2006)、『セットアップ:ウソつきは恋のはじまり』(2018)などがある。近年は、『シャザム!~神々の怒り~』(2023)、『レッド・ワン』(2024)などに出演。活躍は多岐にわたり、声優としては、「カンフー・パンダ」シリーズ(2007〜2016)、『ティンカー・ベル」シリーズ(2008〜2014)、Disney+「スター・ウォーズ:ビジョンズ」(2021)などに出演。監督としては、自身もジョーン・ワトソン役で出演する「エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY」シリーズ(2012〜2018)を含む複数のTVドラマに参加。
1980年、アメリカ出身。大ヒットTVシリーズ「THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから」(2016-2022)のトビー役で知られ、同作にて2019年、2021年エミー賞ドラマ部門助演男優賞にノミネートされた。またスティーヴン・ソダーバーグ監督が初めて手掛けたTVシリーズ「THE KNICK」(2014-2015)、Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」 (2016)でも知られる。映画作品ではベン・アフレック監督・主演、レオナルド・ディカプリオ製作の『夜に生きる』(2016)、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)など。2025年公開待機作に『search/サーチ』製作で知られるティムール・ベクマンベトフ監督、レベッカ・ファーガソン、クリス・プラット出演の『Mercy (原題)』がある。
1999年、カナダ出身。オーストラリアとシンガポールで過ごし、現在はトロント在住。シンガポールのラサール芸術大学で演技を学び、IGCSE Drama 2016にてTop of the Worldに選ばれた。様々な舞台や短編映画で経験を積み、2024年10月に北米公開された『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のUSリメイク版『Bad Genius (原題)』(2024)では主役に抜擢された。その他の出演作にTVシリーズ「Tell Me Everything (原題)」(2022)、「Foundation (原題)」(2023)など。
米ノースウェスタン大学にて演技を学び2023年修了。本作がプロ映画デビュー作となる。
米カリフォルニア州出身。13歳の時、TVシリーズ「フアン家のアメリカ開拓記」出演からキャリアをスタートさせ、TVシリーズ「Animal Kingdom」(2021)の出演で知られる。デヴィッド・スレイド監督のホラー映画『Dark Harvest (原題)』にて長編映画デビュー。
オレンジ・カウンティ・スクール・オブ・ジ・アーツ在学時では、フィリピンと日本の血が入る自分のアイデンティティをセグメントにした作品「MOCHI」の脚本、プロデュース、出演を務めた。現在はスタンフォード大学で映画とクリエイティブ・ライティングを学んでいる。
(敬称略・五十音順)
自分自身への上書きをくりかえすかのように多作に励む幽霊のごとくつかみどころのない作家スティーヴン・ソダーバーグ。その新作はファウンド・フッテージの設定を使わずにファウンド・フッテージの成立を目ざす野心的試みである。
幽霊が悲しいのはしゃべれないからじゃないでしょうか。人間も、なにを言えばいいのかわかっているのに、それをちゃんと言葉で伝えられないのが悲しいところです。「プレゼンス 存在」はそういう映画じゃないかと思いました。
昭和の心霊番組を英語で観せられているような感覚。
さすがに家は大きいが,それ以外は懐かしさを感じさせる。
ぜひ地上波テレビでゴールデンタイムに放送してほしい。
ホラーというジャンルがよりセンセーショナルなものとなり、あるいは鋭く政治化している昨今。ある一軒家から出られない、幽霊の一人称視点で描かれた、このミニマルで実験的な作品には、かえって迫力がそなわる。幽霊の使命、家族の不和、少女たちの死……、いくつかの謎が解けるその瞬間、そこにはカタルシスがある。
S・ソダ―バーグ監督の徹底的に観察しているような目線。
謎めいた死、家族間の気持ちの揺らぎ、浮かんでくる姿無き真相......
シンプルに凝縮され、無駄無く淡々と紡がれていく恐怖は、
妙なリアリティを感じさせ、あなたの日常にも浸透してくる!
視線は雄弁。物言わぬ幽霊の思考が、感情が、流れ込んでくる。
そして…見え方が変わる。恐怖の対象が、理解したい相手へと。
POV×エモホラーの発明。全く新しい映画との交信が始まる。
“ソダーバーグ監督の挑戦状”的ホラー映画、全編が幽霊目線で展開、しかし幽霊が誰かも分からずに感情移入の先を探して観客の心がグラグラ...残酷な迄に人間の”多面性”をゴロリと提示、怖いのは人間か幽霊か?そりゃ●●でしょ...超考察系ホラー映画でもあり、観る度に”目線の正体”が変わる…!
ソダーバーグ監督がゴーストホラーに挑戦!? しかも幽霊視点のPOVで!? 観客は幽霊となって世界を疑似体験し、問題を抱えた一家を覗き見しながら、自分は何者なのか、なぜここにいるのかを探っていくことに。あなたは祟る? それとも成仏する?
必ず二度観たくなる。死よりももっと怖いものが待ってる。ホラー映画の概念を変えてしまう、恐ろしいほど深い余韻で心を支配する映画だ。全く観たことのない新しい映画体験に出会えることを保証する。死ぬのが怖い…
全編が幽霊視点。幽霊がその場所に在り続ける様を追体験。その異様な試みの結果、カメラワークそのものに愛着が湧くという摩訶不思議な気持ちを味わえた。お化け目線で見る心霊現象はかなり新鮮。これぞ死後VR。
引っ越した家は見えない何かが存在し、次々と心霊現象が起きる変な家。家中を縦横無尽に動き回る幽霊の目線で描かれるのは、それぞれの心がすれ違って崩壊寸前の家族の物語と、予測不可能な愛と悲しみの物語だ。
この映画であなたは幽霊の視点になる。そこから謎が始まる。あなたは誰だったのか? 死因は何? 真相は? これはホラーを超えたゴースト・ミステリーだ!