映画『ワン・プラス・ワン』

2022.5.11 Blu-ray発売
ジャン=リュック・ゴダール×ザ・ローリング・ストーンズ

チャーリー・ワッツ追悼 『ワン・プラス・ワン』緊急上映決定!!

新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
12.3 FRI

© CUPID Productions Ltd.1970

ONE PLUS ONE

ワン・プラス・ワン

1968年、ロンドン。

ロックンロール史上に輝く名曲「悪魔を憐れむ歌」Sympathy For The Devil誕生の瞬間を捉えた音楽ドキュメンタリー。 5月革命のパリを離れ、ロンドンにやってきたヌーヴェルヴァーグを代表する巨匠ジャン=リュック・ゴダールと、世界最強のロックンロール・バンド、ザ・ローリング・ストーンズ。 今もなお最前線で活躍し続けるゴダールとストーンズの、若き日のコラボレーション。カメラが映し出すのは、ストーンズのレコーディング風景、ブラック・パワー、我が闘争、革命のヒロイン アンヌ・ヴィアゼムスキー…。
日本での劇場初公開は1978年。1996年にもリバイバル上映された。今回の日本での上映は、2021年8月24日に逝去したチャーリー・ワッツ追悼上映となる。

JEAN-LUC
GODARD

ジャン=リュック・ゴダール

1930年12月3日フランス・パリ出身。映画批評家としてキャリアをスタートさせ、59年にジャン=ポール・ベルモンド、ジーン・セバーグ出演『勝手にしやがれ』で長編監督デビュー。 ヌーヴェルヴァーグを代表する監督として一躍有名になり、その斬新な撮影方法や編集技術はその後の映画史に大きな影響を与えた。代表作に『軽蔑』、『気狂いピエロ』、『カルメンという女』など多数。 2018年には最新監督作『イメージの本』がカンヌ国際映画祭で史上初のスペシャル・パルムドールを受賞している。

THE
ROLLING
STONES

ザ・ローリング・ストーンズ

1962年イギリス・ロンドンで結成。翌63年に「カム・オン」でデビューを果たす。 レコードデビュー当時のオリジナルメンバーはミック・ジャガー(Vo.)、キース・リチャード(G)、ブライアン・ジョーンズ(G)、ビル・ワイマン(B)、チャーリー・ワッツ(Dr.)。 1965年「サティスファクション」で全英・全米1位を獲得。以来、多くのヒット曲を世に送り出し続けている。68年に「悪魔を憐れむ歌」を発表。これまでに一度も解散することなく、半世紀以上にわたり第一線で活躍。 現在もコンスタントにライブ活動を行っている。 デビュー以来、ミック、キースとともに、オリジナルメンバーとしてストーンズを支えてきたチャーリー・ワッツは、今年8月に80年の生涯を閉じた。

COMMENT

*50音順、敬称略
Q:ローリング・ストーンズのおすすめの曲を教えてください

天辰保文(音楽評論家)

激動や混沌といった言葉たちと共にロックが存在し、それがそのままストーンズと重なっていた時代が確かにあった。
そんな時代のロックの現場に連れて行ってくれる。それにしても、当初「悪魔を憐れむ歌」が、ミックの歌い方を含めてこれほどディランぽかったとは。

A:Beast Of Burden
ミディアムなテンポといい、チャーリーならではの味わいで、切なくて、泣けて、いまはこれ。

宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)

30数年ぶりに観た『ワン・プラス・ワン』。
無表情なチャーリーが抱えていた想いも含め、すべてが手に取るようにわかった。
当時の日本のティーンに1968年のゴダールは早すぎた(今のティーンは違うかも)。

A:Jigsaw Puzzle

オカモトショウ(OKAMOTO’S)

なぜか、ビル・ワイマンの全身ピンクの服装が頭に焼き付いてしまう。きっとゴダールは色んな計算をして全部のシーンや色を決めているのだろう、他であんな服着てるビル・ワイマンは見たことない。早くあのピンクのビル・ワイマンを映画館で観たい。

A:Jigsaw puzzle

大島依提亜(グラフィックデザイナー)

音楽を途中でぶつ切りにする事で有名なゴダールも、流石にストーンズの音楽となると切るに忍びない…と思ったのかどうかは定かではないが、ゴダールが切らないといったら全然切らない!
現代のコンピューター制御されたスムーズなリモート撮影に慣れた目から見ても、人力とは思えぬ流麗なカメラワークに身を委ね、余す事なく記録された貴重な初期ストーンズのリハーサル風景を只々眺めてるだけで眼福。プラス、いつものゴダール的な寸劇もいっぱい付いてお得感この上ない。

A:This Place Is Empty

曽我部恵一(ミュージシャン)

リアルなレコーディングをしていることに感激し!
実験的な映画であることに戦慄し!
感覚の全てで体験する映画!

A:Poison Ivy

中村一義(音楽家)

あらゆるジャンルのロックンロールを鳴らす時でも、あの天性のジャジーな魂を忘れなかった、チャーリー・ワッツ師匠。
あなたこそが、僕のドラム神の一人です。これまでも、これからも、いつまでも感謝し続けます。

A:Jumpin' Jack Flash
僕が最初に聴いたストーンズの曲であり、ジャジーな持ち味のチャーリー・ワッツが流動的で軽やかなドラムプレイで魅せてくれる名曲だと思います。

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

ローリング・ストーンズが黄金時代を迎えようとしていた1968年、物議を醸した「悪魔を憐れむ歌」が録音スタジオで形になっていく姿を見ることができますが、 ゴダールのこの何とも言えない奇作は、正直言って覚悟が必要です。

A:悪魔を憐れむ歌(Sympathy For The Devil)
この映画なのでこの曲しかないでしょう!

Mike Koshitani(音楽評論家 1966〜69年/ローリング・ストーンズ・ファン・クラブ会長)

「悪魔を憐れむ歌」ストーンズ代表作!Woo Woo!!僕は何十回、いや百回以上かもしれない、このナンバーをライヴで堪能したことか…。 このゴダール映画はRSスタンダード悪魔・録音道程を生々しく描いている。

A:Not Fade Away
1964年春、中学生の僕はロイ・オービソンFCのスタッフをしていた。キングレコードのディレクターさんに試聴室に引っ張って行かれ「今度ビートルズの対抗馬としてこのグループを売り出そうと思う。先ずは聴いてくれ」。ストーンズの「Not Fade Away 」だった。僕はミック・ジャガーのヴォーカル、声にノックダウンさせられた。ストーンズの大ファンになって翌65年RSFC創設に携わる。1994年8月ワシントンD.C.でのVoodoo Lounge Tour 初日一曲目にこのナンバーが登場、涙を流しながら堪能した。

三宅唱(映画監督)

ストーンズとゴダールとともに過ごすこの時間は、映画だからこそ、映画館だからこそ味わえるかけがえのないものだ。 持続する緊張がやがて退屈に、そして退屈が興奮に切り替わる、そんな瞬間の数々。たまらない。

A:Ride 'Em On Down
MVのクリスティン・スチュワートに一票、のつもりです

茂木欣一(東京スカパラダイスオーケストラ)

2021年の今となっては、'60年代後半の若き日のストーンズ、そしてチャーリーの楽曲制作時の姿をとらえた貴重な作品ですね。 あの曲にマジックが訪れるまでのプロセスがここに・・バンドってこれだからやめられない!!

A:Sway(from album "Sticky Fingers")
チャーリー独特のタイム感・スウィング感の中でも、録音含め最も好きな演奏の一つ。このドラミングからはかなり影響受けています。ミック・テイラー在籍時の彼らのバンドマジックは特別ですね。

湯川れい子(音楽評論・作詞)

人もバンドも樹木も、みな成長する。「ワン・プラス・ワン(悪魔を憐れむ歌)」は、不思議な映画だった。成長し切れずに消えていったブライアン・ジョーンズがいた。 安定した酸素を供給し続け、ミックやキースを巨木にしてくれたチャーリー・ワッツがいた。

A:悪魔を憐れむ歌(Sympathy For The Devil)

吉井和哉(ミュージシャン)

1968、69年は悪魔の年。赤、ピンク、紫、キミドリ、オレンジと煙の時代。僕はこの2年間が大好きです。ゴダールとストーンズ。
カッコいいバンドとカッコいい映画。
チャーリー・ワッツの唇が大好きでした。

A:Street Fighting Man
チャーリー・ワッツのスネアの一打一打がロンドンの青空に消えていくようで。

CUPID PRODUCTIONS PRESENT a Jean-Luc GODARD film.
STARRING :”The ROLLING STONES” Mick JAGGER/Keith RICHARD/Brian JONES/Charlie WATTS/Bill WYMAN, Anne WIAZEMSKI.
DIRECTOR of PHOTOGRAPHY : Tony RICHMOND. PRODUCED by Michael PEARSON & Iain QUARRIER. DIRECTED by Jean-Luc GODARD,
© CUPID Productions Ltd.1970