人生の喜びも痛みも、一夜のユーモアに溶けていく
3月6日(金)公開
リチャード・リンクレイター監督作品。イーサン・ホーク主演

ABOUT THE MOVIE

海外ではすでに絶賛の嵐。「切なく、ユーモラスなバレンタイン」「知性と魂の賛歌。ホークはその全てを体現した」と評され、各国の映画祭で22ノミネート・8受賞を果たした。さらにゴールデングローブ賞では作品賞と主演男優賞の2部門にノミネートされ、本年度アカデミー賞でもオリジナル脚本賞、主演男優賞の2部門にノミネートされ、受賞への期待が高まっている。
主人公ロレンツ・ハートを演じるのは、名優イーサン・ホーク。叫ぶように、囁くように、歌うように——ハートの繊細で複雑な心の動きを、鮮やかに体現する。ハートが想いを寄せるエリザベス役には、映画『サブスタンス』で鮮烈な存在感を放ち注目を集めたマーガレット・クアリーや、本作でベルリン国際映画祭・助演男優賞を受賞したアンドリュー・スコットら名優が名を連ねる。実力派キャストが紡ぐ一夜は、切なさも痛みもすべてユーモアへと溶け込み、観る者の胸に余韻を残す。

ブルームーン場面写真

CAST

ロレンツ・ハート

イーサン・ホーク|
ロレンツ(ラリー)・ハート

40年以上にわたり、イーサン・ホークは、独立系映画の異端児でありながら、静かなカリスマ性を湛えたハリウッド屈指の主演俳優として活躍を続けてきた。
これまでにアカデミー賞では、男優賞2部門、脚本賞2部門の計4部門にノミネートされたほか、英国アカデミー賞、全米映画俳優組合賞、ゴールデングローブ賞、クリティクス・チョイス・アワードなど、数多くの主要映画賞に名を連ねてきた。
俳優としてのみならず、プロデューサー、脚本家、ベストセラー作家としても才能を発揮。長編映画やドキュメンタリーの監督、さらには高い評価を受けた舞台作品の演出も手がけるなど、その表現領域は多岐にわたる。
映画作品では、リチャード・リンクレイター監督との深いコラボレーションで知られ、『6才のボクが、大人になるまで。』をはじめ、これまでに9作品でタッグを組んできた。ジュリー・デルピーと共演した『ビフォア』三部作――『恋人までの距離(ディスタンス)』、『ビフォア・サンセット』、『ビフォア・ミッドナイト』――は、今なお語り継がれる代表作である。
また、アントワーン・フークア監督の『トレーニング デイ』では、デンゼル・ワシントンの相手役を演じ、アカデミー賞および全米映画俳優組合賞の助演男優賞にノミネート。ポール・シュレイダー監督作『魂のゆくえ』ではキャリア最高の評価を受け、インディペンデント・スピリット賞、ゴッサム賞を含む30以上の批評家賞を獲得し、ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞では最優秀男優賞に輝いた。

マーガレット・クアリー

マーガレット・クアリー|
エリザベス・ワイランド

2014年、HBOの高い評価を受けたドラマシリーズ『LEFTOVERS/残された世界』でジル・ガーヴィー役を演じ、鮮烈なデビューを飾った。
近年では、コラリー・ファルジャ監督作『サブスタンス』でデミ・ムーアと共演し、同作でゴールデングローブ賞にノミネートされた。本作はカンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、プレミア上映されたほか、トロント国際映画祭では観客賞(ミッドナイト・マッドネス部門)を獲得している。また、ヨルゴス・ランティモス監督の『憐れみの3章』では、ジェシー・プレモンス、エマ・ストーンと共演し、同作もカンヌ国際映画祭でプレミア上映された。
今後の待機作としては、イーサン・コーエン監督の『Honey Don’t!』が控えており、オーブリー・プラザ、クリス・エヴァンスと共演。また、リチャード・リンクレイター監督作『ブルームーン』では、イーサン・ホーク、アンドリュー・スコットと共演している。A24製作の映画『Huntington』には、グレン・パウエルが出演している。

ボビー・カナヴェイル

ボビー・カナヴェイル|
バーテンダーのエディ

映画では、マーティン・スコセッシ監督の『アイリッシュマン』に出演し、同作は全米映画俳優組合賞キャスト賞部門にノミネートされた。そのほかの主な出演作に、『オールド・ダッド』、『ブロンド』、『サンダーフォース 〜正義のスーパーヒロインズ〜』、『スーパーインテリジェンス』、『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』、『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』、『アントマン』、『Dearダニー 君へのうた』、『アニー』、『SPY/スパイ』、『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』、『ブルージャスミン』、『WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々』、『ステーション・エージェント』、『ロマンス&シガレッツ』など、幅広いジャンルの作品が並ぶ。
近年の出演作には、トニー・ゴールドウィン監督による高い評価を受けた映画『Ezra』がある。
今後は、2024年トロント国際映画祭でプレミア上映されたウィリアム・ゴールデンバーグ監督作『アンストッパブル』(Amazon)への出演が控えている。

アンドリュー・スコット

アンドリュー・スコット|
リチャード・ロジャース

映画、テレビ、舞台の三領域で卓越した存在感を放つ、アイルランド出身の名優。

現在は、Netflixのリミテッド・シリーズ『リプリー』で、トム・リプリーを演じている。本作での演技は高く評価され、プライムタイム・エミー賞、ゴールデングローブ賞、クリティクス・チョイス・アワードにノミネートされた。また近年では、アンドリュー・ヘイ監督の映画『異人たち』(サーチライト・ピクチャーズ)に主演し、ポール・メスカル、クレア・フォイ、ジェイミー・ベルらと共演。本作で、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)および英国インディペンデント映画賞主演男優賞にノミネートされている。

舞台でも、その評価は揺るぎない。2024年には、『異人たち』と『ワーニャ』の双方での演技が評価され、批評家協会主演男優賞を受賞。同一年に映画と舞台の両方で同賞を受賞した史上初の俳優となった。

映画出演作には、レイチェル・ワイズ、ティモシー・スポールと共演した『否定と肯定』、ジェームズ・ボンド・シリーズの『007 スペクター』、ジョニー・デップと共演した『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』など多数。英国映画『パレードへようこそ』では、その演技が高く評価され、英国インディペンデント映画賞助演男優賞を受賞。サム・メンデス監督の『1917 命をかけた伝令』では、レスリー中尉役を演じた。

世界的な知名度を決定づけたのは、テレビ・ドラマ・シリーズ『SHERLOCK』で演じたモリアーティ役である。この役で英国アカデミー賞助演男優賞を受賞した。

パトリック・ケネディ

パトリック・ケネディ|
E・B・ホワイト

俳優としてのキャリアは、BBC制作のドラマ『荒涼館』でリチャード・カーストン役を演じたことから本格的に始まる。その後、HBOの人気シリーズ『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』にダグラス・メイスン博士役で出演し、全米映画俳優組合賞アンサンブル賞(ドラマシリーズ部門)にノミネートされた。Netflixの世界的ヒット作『クイーンズ・ギャンビット』では、アニャ・テイラー=ジョイ演じる主人公の重要な人物、オールストン・ウィートリーを好演している。
映画では、ジョー・ライト監督の『つぐない』をはじめ、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ミュンヘン』『戦火の馬』、リドリー・スコット監督の『プロヴァンスの贈りもの』、ピーター・グリーナウェイ監督の『The Tulse Luper Suitcases』など、名匠たちの作品に多数出演。さらに、リチャード・リンクレイター監督の『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』、ビル・コンドン監督、イアン・マッケラン主演の『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』、『エンド・オブ・キングダム』など、評価の高い長編映画で確かな存在感を示している。

ジョナ・リース

ジョナ・リース|
モーティ・リフキン(ピアニスト)

ジョナ・リースは、映画・テレビを中心に活躍する注目の俳優である。現在は、ジェームズ・ガン監督によるDCスタジオの話題作『スーパーマン』に出演中。近年とりわけ注目を集めたのが、ザ・ビートルズ誕生の舞台裏を描いたAmazon製作の長編映画『ブライアン・エプスタイン 世界最高のバンドを育てた男』でのジョン・レノン役であり、エディ・マーサン、エミリー・ワトソンと共演を果たした。

そのほかの出演作には、Netflixのファンタジー・シリーズ『王への手紙』でのメインキャストとしての活躍や、ローランド・ジョフィ監督作『Sun Records』で演じたジミー・リー・スワガート役がある。長編映画『五日物語 ―3つの王国と3人の女―』では、サルマ・ハエック、ジョン・C・ライリーと共演し、幅広い役柄への適応力を示した。また、英国アカデミー賞を受賞したテレビ映画『Eric & Ernie』では、若き日のエリック・モアカムを演じ、その繊細かつ印象的な演技が高く評価されている。

サイモン・デラニー

サイモン・デラニー|
オスカー・ハマースタイン

俳優、監督、脚本家、プロデューサーとして、20年以上にわたりアイルランド、英国、米国の映像・舞台シーンで活躍してきた多才な表現者である。

映画では、『死霊館 エンフィールド事件』、『人生、サイコー!』、『はじまりのうた』、『きっと ここが帰る場所』(カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作)などに出演。幅広いジャンルを横断する演技で存在感を放ってきた。これまでにアイリッシュ映画&テレビアカデミー賞主演男優賞に4度ノミネートされているほか、RTEテレビにて4年間にわたり生放送イベントの司会を務めた経験も持つ。

STAFF

リチャード・リンクレイター|
監督・プロデューサー

リチャード・リンクレイターは、5度のアカデミー賞ノミネート、2度のゴールデングローブ賞受賞、2度の英国アカデミー賞受賞を誇る、アメリカ映画界を代表する映画作家である。これまでに25本の長編映画を監督し、時代や世代の感覚を鮮やかにすくい取る独自の作風で高い評価を受けてきた。
近年の監督作には、『6才のボクが、大人になるまで。』(2014年)、『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(2016年)、『30年後の同窓会』(2017年)、『バーナデット ママは行方不明』(2019年)、『アポロ10号 1/2:宇宙時代のアドベンチャー』(2022年)、『ヒットマン』(2024年)、『Hometown Prison』(2024年)がある。
また、1985年には、オースティンでは通常上映されない世界中の映画を紹介する場としてAustin Film Societyを設立。現在も同団体の芸術監督を務め、レパートリー・シアターの運営や映画スタジオの管理を行うとともに、1996年以降、テキサス州の映画製作者に対して総額270万ドルを超える助成金を提供するなど、地域に根ざした映画文化の育成にも尽力している。

ロバート・カプロウ|
脚本

ロバート・カプロウは、小説家として数々の作品を発表してきた作家である。2008年には、彼の小説『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』が、リチャード・リンクレイター監督によって映画化され、注目を集めた。
これまで英語およびクリエイティブ・ライティングの教師として教鞭を執る一方、10年以上にわたり、自身のバンド「Moe Moskowitz and the Punsters」と共に、NPRのラジオ番組「モーニング・エディション」向けに、風刺的な寸劇の脚本執筆、制作、出演を手がけてきた。
『ブルームーン』は、彼にとって初のオリジナル脚本となる作品であり、長年培ってきた文学的感性とユーモアが凝縮された一作となっている。